2021年 MFJ 全日本ロードレース選手権 第4戦 in筑波
2021/06/25 20:00
2021年6月19~20日に筑波サーキットで全日本ロードレースが開催された。
新型コロナウィルスの影響で昨年は中止となったため、筑波サーキットで開催されるのは2019年以来、2年ぶり。
JSB1000クラスが開催されない筑波サーキットでは改造範囲が広い600ccクラスのJ-GP2が最高峰クラスであったが、J-GP2クラスが廃止、1000ccの市販車ベースのST1000クラスが新設となり、ここ筑波では初開催となった。
開催クラスはJ-GP3、ST600、ST1000、そして全日本併催のMFJカップ JP250の4クラス。
通常は土曜日に予選、日曜日に決勝が行われる全日本ロードレースだが、ここ筑波では土曜日に決勝レース1、日曜日に決勝レース2が行われる2レース制となっている。
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レース1が行われた土曜日は雨。
前日のART走行は快晴で気温が高かったため、朝から各チームセッティング変更に追われる
JP250クラスはゼッケン68、TEAM TEC2 & YSSからエントリーの篠崎佐助がスタートを決め、後続を引き離す展開で優勝。

ナショナルクラスの優勝は梶山采千夏(RankUP WingStone)。

J-GP3クラスは小排気量でマシン差が出にくく混戦となると思われたが、ゼッケン2をつけるベテラン小室旭(Sunny moto Planning)が独走で優勝。

ST600クラスは台数が多いため2クラスで予選が行われたが、Aクラスポールの"村長"こと家根谷大晟(FLASH村&eS_Style)と長尾健吾(NCXXRACING&善光会 TEAMけんけん)の地元勢バトルとなり、激戦を制したのは長尾。
スポット参戦ながら家根谷は2位表彰台を獲得。
ST1000クラスの筑波初レースは波乱の展開。
ポールの岡本裕生(bLUcRU ニトロレーシング 51 YAMAHA)と2番手スタートの前田恵助(bLUcRU 伊藤レーシング BORG ヤマハ)ともに1周目で転倒。赤旗により仕切り直しとなった。

この雨のレースを制したのはホンダCBR1000RR-Rの榎戸育寛(SDG Motor Sports RT HARC-PRO.)。
2位のAstemo Honda Dream SI Racingの作本とは0.090秒差という僅差。
3位に渡辺一馬(Astemo Honda Dream SI Racing)が入り、CBR1000RR-Rの1-2-3となった。
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日曜日は朝方まで雨が降っており路面コンディションが心配されたが、急速な天候回復により決勝レースは全クラスドライで行われた。

JP250はスタートを決めた篠崎が逃げる展開からスタートしたが、"ニトロタナカ"こと田中敬秀(7C エムズホーム NTR コンフォート GOSHI)や中村龍之介(ENDLESS TEAM SHANTI)、梶山采千夏(RankUP WingStone)が追う激しいバトル。
1位から4位までの差が0.3秒以内の激しいレース展開となったが、篠崎がレース2も制し優勝。
ナショナルクラスの女性ライダー、梶山采千夏は1'05.146というタイムでレコードを樹立。今後の活躍にも期待したい。
J-GP3クラスはレース1を制した小室がレース2も優勝。
こちらもダブルウィン。チェッカー後のバーンナウトで会場を沸かせた。
ST600のレース2は第1ヘアピンで3台のクラッシュで赤旗が出る荒れた展開のスタート。
レース1で2位表彰台を獲得した家根谷はクラッシュに巻き込まれ負傷。マシンもダメージを負ったがチームの迅速な作業で再スタート可能となった。
レース2ではゼッケン14 MuSASHi RT HARC-PRO. 埜口遥希が優勝。ST600初優勝となった。

ST1000クラスのドライ初レースはレース1で僅差で2位となった作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)が優勝。
2位にスズキの津田、3位にヤマハの岡本という結果となった。

昨年度チャンピオンの高橋裕紀の代役として参戦した伊藤和輝(日本郵便 HondaDream TP)は8位でチェッカー。
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4月の開幕戦もてぎから続いた東日本ラウンドが終わり、次戦はMFJ GP鈴鹿、そして舞台は西日本へと移る。
国内最高峰のライダーたちから目が離せない。
写真/文 菊地 聡士